核兵器禁止条約の交渉開始を求める決議に関する対応について(要請)
ニューヨークで開催された国連総会第一委員会において、核兵器の法的禁止の2017年中の交渉開始を求めた決議案に日本政府が反対の立場を表明したことに対し、次のとおり日本政府(外務省)あて要請文を送付しました。
要 請 文
2016年10月28日
外務大臣
岸田 文雄 様
日本非核宣言自治体協議会会長
長崎市長 田上 富久
ニューヨークで開催されている第71回国連総会第一委員会において、オーストリア政府、メキシコ政府などが共同提案した核兵器禁止条約の交渉開始を求める決議案が、賛成多数により採択されました。核兵器禁止を求める世界の大きな流れが、今回の採択により次につながったことは大変喜ばしく、各国政府の尽力に心から敬意を表します。
私達は被爆国である日本政府が核兵器の非人道性の観点から、決議案に賛同することを期待しておりましたが、残念なことに我が国は、反対の立場を表明しました。これは、唯一の戦争被爆国として「核兵器のない世界」を目指す姿勢の信頼を著しく損ない、また、核兵器廃絶を願う全国の非核宣言自治体を失望させるもので、誠に遺憾です。
日本非核宣言自治体協議会は322自治体とその住民を代表し、日本政府には核兵器による唯一の戦争被爆国として、国連をはじめ関係諸国と連携を図りながら、核兵器廃絶と恒久平和の実現に向けて先導的な役割を担われますよう強く求めます。