2015(平成27)年4月 ロシア連邦
ロシア軍の軍事演習において、核兵器の限定的先制使用を想定していたとの報道に接し、次のとおり抗議文を送付しました。
抗 議 文
2015年4月7日
在日ロシア連邦大使館
特命全権大使
エヴゲーニー・ウラジーミロヴィッチ・アファナシエフ 閣下
日本非核宣言自治体協議会会長
長崎市長 田上 富久
今年3月に実施したロシア軍の軍事演習において、核兵器の限定的先制使用を想定していたとの報道に接しました。
70年前、日本は、原子爆弾による広島市と長崎市への攻撃により、多くの国民の尊い命が奪われ、街は無残に破壊されました。私たち被爆国の自治体はこうした悲惨な体験を繰り返すことがないように連携して核兵器の廃絶を訴えてきました。
たとえ軍事演習であったとしても、核兵器の使用を想定することは、被爆国の住民には大きな恐怖と不安を呼び起こすものであり、決して容認はできず、深い憤りを禁じ得ません。
私たち日本国民の300を超える自治体で組織する日本非核宣言自治体協議会は、会員自治体とその住民を代表し、ここに厳重に抗議します。
貴国におかれましては、人類を破滅に導く核兵器に自国の安全保障を頼るのではなく、核不拡散条約(NPT)に定められた核軍縮義務を果たすよう強く求めます。
閣下におかれましては、その旨本国へ速やかに伝達されるようお願いいたします。