第41回(令和6年度)
日本非核宣言自治体協議会 第41回総会決議
今年で設立40 周年を迎える私たち日本非核宣言自治体協議会は、自治体間で連帯を強めながら、核戦争による人類滅亡の危機から住民一人ひとりの生命とくらしを守るとの信念のもと、様々な平和構築に向けた取組を進めてきた。
しかし、長期化するウクライナ危機や、緊迫化する中東情勢、北朝鮮による核・ミサイル開発などにより、核兵器を巡る国際情勢は混迷を極め、危機的状況に陥っている。核兵器使用の犠牲となるのは都市とそこに住む住民であり、一度核兵器が使われれば、核戦争に発展し、地球上に壊滅的な影響を及ぼしかねない。
私たちは非核宣言自治体として、核保有国とその同盟国に対し、核兵器があるが故に人類への脅威が一層高まっている現実を直視し、核軍縮に向け、大きく舵を切るよう強く求める。
また、唯一の戦争被爆国である日本政府には、核兵器廃絶に向けた推進力となるため、核兵器禁止条約へ一日も早く参加することを求めるとともに、日本と朝鮮半島を非核化する「北東アジア非核兵器地帯」の検討を開始するよう、引き続き要請する。
戦後、そして被爆80 周年を前に体験者のいない時代が近づいている中で、私たちは住民に最も身近な存在である自治体の責務として、加盟自治体の連帯の輪を広げ、知恵を出し合いながら、決して忘れてはならない戦争や被爆の記憶を世代や国境を超えて伝え続け、核兵器廃絶に向けた確固たる意思を粘り強く発信していく所存である。
さらには、住民一人ひとりが日常の中で平和について考え行動する「平和の文化」を根付かせ、住民が安心して暮らしていける地域社会の実現に向けて、たゆむことなく行動し続けることをここに決議する。
2024(令和6)年5月30 日
日本非核宣言自治体協議会