第18回(平成15年度)
20周年記念非核宣言自治体全国大会決議
広島、長崎に原子爆弾が投下されて58回目の夏、私たち日本非核宣言自治体協議会は設立20周年を迎えた。私たちは、核戦争による人類絶滅の危機から、住民一人ひとりの生命とくらしを守り、現在および将来の国民のために、世界恒久平和の実現に寄与することが自治体に課せられた重大な使命であることを深く認識し、自治体間の連携を強め、活動の輪を広げてきた。その結果、非核宣言を行っている自治体は今や8割を超え、非核、平和を求める声は日本国民のゆるぎない意志となった。日本政府は今こそ非核三原則を法制化し、日本国民の真意を国内外に明確に示すべきである。
戦後の東西対立に基づく軍拡競争時代、核兵器によって人類の生存そのものが脅かされつづけた。冷戦終結は、国際社会に新たな対立を生み出し、核兵器に固執し続ける核保有国の姿勢は、核軍縮を停滞させ核拡散を現実のものとした。インド、パキスタンの核実験に続く、北朝鮮の核兵器保有発言は、私たちの住むアジアはもとより、世界の平和と安定を脅かすものである。米国の独善的核政策は、国際社会が積み上げてきた核軍縮の努力を無にし、核兵器廃絶の道を閉ざそうとしていると言わざるを得ない。核保有国は、直ちに核不拡散条約(NPT)によって義務づけられた、核軍縮の交渉を誠実に行い、核兵器廃絶に向けた明確な約束を実行に移すべきである。
21世紀となった今日、人類は未だ核兵器の恐怖から抜け出せていない。私たちは、核兵器や戦争と決別し、等しく平和と繁栄を享受できる世界を築こうと思う。これからも互いに手を携え、核兵器の廃絶と恒久平和の実現を国内外に呼びかけ、その輪をさらに広げていくことをここに決議する。
2003(平成15)年8月8日
20周年記念非核宣言自治体全国大会