日本非核宣言自治体協議会  

第27回 日本非核宣言自治体協議会総会決議

広島と長崎が被爆して65年目の夏がまもなくめぐってくる。今、2010年の核不拡散条約(NPT)再検討会議は最終局面を迎えようとしている。

オバマ米国大統領のプラハでの演説後、初めて開催された会議への関心は高く、ニューヨーク国連本部周辺での平和行進には約2万人の人々が参加するなど、NGOや平和団体などの人々が「核兵器のない世界」の実現を求めた。私たち日本非核宣言自治体協議会でも代表団を派遣して、核兵器廃絶のアピール活動を行った。

国際社会の課題は、政府だけで解決する時代ではない。核兵器を巡る様々な課題にもNGOなど市民社会がそれぞれの役割を果たして、核兵器の廃絶に貢献していかなければならない。

今回、核不拡散条約(NPT)再検討会議において、日本政府やドイツなど42カ国が共同で「核兵器のない世界」に向けて、核軍縮と不拡散の教育の必要性と核兵器使用の悲劇的な結果を次世代に伝えていく重要性を訴える声明を発表した。

私たち被爆国の非核宣言自治体は、特に被爆の惨状を次世代に伝えていくために重要な貢献ができると考えている。日本非核宣言自治体協議会では加盟自治体の経験や実績を生かしながら、各国政府やNGOなどとともに協力して、国内外における原爆展開催支援キャンペーンの展開など破壊の惨状を次世代へ伝えるために努力していく決意である。

被爆65周年の本年は、英国のマンチェスター市が非核都市を宣言して30周年の年でもある。日本非核宣言自治体協議会も、マンチェスター市の宣言から非核宣言都市が世界に広がっていくなかで設立した経緯があり、本協議会とは非核宣言の歴史において深いつながりがある。本年マンチェスター市で開催される30周年記念事業に、私たちも被爆者とともに代表団を派遣して、核兵器が人間に何をもたらすのかを訴え、核兵器のない世界を目指して連携を深めるように呼びかけたい。また、世界の非核宣言都市との交流を通じて、国際的なネットワークを広げていく。

国内では「核密約」の存在があきらかにされ、被爆国の国是であった「非核三原則」の形骸化が懸念される事態となった。「非核三原則」を実効性のある原則として確立するには、「北東アジア地域非核兵器地帯」の実現が最も有効である。本協議会ではNGOとも協力しながら、これからも構想実現に向けての努力を粘り強く求めていく。

日本非核宣言自治体協議会は、住民の生命と暮らしを守るという自治体としての原点にたちながら、同じ願いを共有する加盟都市の拡大に努め、国内外の都市やNGOなどとも連携を深め、「核兵器のない世界」の実現に貢献していくことを決議する。

  2010(平成22)年5月25日
  日本非核宣言自治体協議会会長
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